保有している株式におけるTOBへの対応

株式を保有していると、たまに「TOB」ということに巡り合うことがあります。TOBとは「Take-Over-Bid」の頭文字を取ったもので、「株式公開買付」と訳します。特定の銘柄の株式を取得するために買付を公開(宣言)し、証券取引所を通さずに指定銘柄の株式を保有する株主から直接株式を買い付けます。

つまり、『何円の価格で何株を何日まで買い付けます』と宣言し、指定株式を保有している人から売却してもらいます。なお、取得を確実にするため、市場価格より高い価格で買い付けるのが一般的です。ちなみに、買付の予定数に達しなかったことで、TOBが取り消されることもあります。

TOBの目的

TOBの主な目的は、「買収」か「合併(子会社化)」です。有名なものとして、過去に社会的騒動にまで発展した、堀江貴文氏率いる「ライブドア」による「フジテレビ」株のTOBがありました。なお、合併の場合によくあるのが、親会社によるグループ企業の完全子会社化です。TOBによって子会社の株式の100%を保有すれば、株主総会における承認などの必要性が無くなります。

TOBの対象株式を保有している場合

TOBの対象株式を保有している場合は、以下の3つの中からいずれかを選択します。

1.TOBに参加

TOBの場合は通常、株式市場で売却するよりも儲かるため、TOBに参加するのも一つの手段です。参加する場合は、公開買付代理人(TOBにて発表)になっている証券会社で売却の手続きをします。基本的に売買手数料は取られませんが、公開買付代理人が対象株式を購入した証券会社と異なる場合は、移管手数料を取られることがあります。

2.証券会社経由で売却

対象株式を売却するにしても、公開買付代理人に売るのではなく、通常の売買のように証券取引所を介して売却する方法もあります。TOBが公表されると大量の株式が動くため、株価が一気に値上がりすることがあります。証券取引所での取引価格がTOBよりも高い場合は、証券取引所で売却することが有効になります。

3.保有の継続

あえて売却せずに保有を継続し、強制取得されるのを待つという手段もあります。TOBが完了して当該企業の上場廃止が行われると、株式売渡請求や全部取得請求、株式併合が開始されます。そうなると、株主の保有株式は買付者に強制取得され、株主に対してTOB価格と同額の現金が交付されるのが一般的です。売却せずにそれまで待つということです。この方法の場合は、移管手数料や売買手数料が発生しません。ただ、上場廃止から強制取得、現金交付に至るまでに2〜3ヶ月がかかります。

いずれにしても、TOBが行われると大量の株式が動くことから、株価の値動きが不安定になります。また、最終的に株式を手放す可能性もあるため、情勢を素早く見極めることが肝心です。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*